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【栄養学科】授業紹介 応用栄養学実習

更新日:2021年12月16日

 応用栄養学とは、新生児から高齢期、スポーツ期の、ひとそれぞれのライフステージに応じた栄養ケア・マネジメントを学ぶ学問です。

対象者の身体特性や栄養状態に基づいて、発達や発育、成長、生活習慣病予防、健康の維持増進を目的とした

栄養アセスメントや栄養介入の計画、目標の設定、実施、評価を行います。

 今回は実習の中で後期高齢期を対象に、管理栄養士として提案する食事計画や献立をグループで考え、

調理したものを評価したり、グループディスカッションで学びを深めました。

 その一部を紹介します。

 

 クリスマスやお正月、行事が多いこの時期の食事は、家族と同じ食事の形態では高齢者にとって食べることが難しいですが

硬さや大きさなどを少し配慮することで、満足感が得られる食事となります。

フードプロセッサーやミキサーを用いた実習でしたが、さすが3年生、手際よく仕上げていました。

  

学生たちは工夫をこらして、だれが何を担当して、仕上がり時間を考えながら献立を仕上げていきます。

 

こちらはクリスマスの献立です。

 

<普通食>

ごはん(左)、フライドチキン(中央)、コールスローサラダ(左上)

ミネストローネ(右)、イチゴのパンナコッタ(右上)

<介護食>(硬さや大きさなどを配慮した食事)

 肉や野菜など、ものによっては飲み込みづらいことがあるので、見た目、味、風味はそのままのムース状やゼリー状の食品があります。

チキンは少量で高たんぱく質がとれるムース、付け合わせの人参やブロッコリーもムースで作られているので、

ほとんど噛まなくても口の中で溶けて飲み込むことができます。

また、パンナコッタの上には本物のいちごのようにみえるイチゴゼリーがのっています。

授業では、このように市販されている介護食品の活用法についても学ぶことができます。

 

こちらはお正月の献立です。

左は通常の食事、右が介護食になります。

左から(上段)ぶりの照り焼き、黒豆、栗きんとん

左から(下段)お赤飯、紅白なます、お雑煮

 

 

   <普通のお餅の雑煮>       <やわらか餅の雑煮>

 見た目や触感は、ほとんど変わりがありませんが、右のやわらか餅は米粉と長いもで作っているので、

飲み込む力が弱まっている高齢者にとっても、粘りが少なく食べやすい工夫がされています。

 

 協力し合って、グループ内で声かけあい、このように適切な食事を作ることが出来たので、

学生たちは達成感にあふれていました。

 

 来年は寅年ですね!メニューカードも行事に合わせて、学生たちが作成しました。

食べる人の顔を思い浮かべながら、楽しく美味しく食べていただきたいという思いが伝わってきますね。

 

 ライフステージに合わせた献立・調理を学ぶことで、どの年代にもバランスの良い栄養を取りながら、

食事を楽しんでもらうことが出来るようになります。 

 次は、スポーツ時の食事の調整などを学びます。応用栄養学は大変幅広く学ぶ学問です。

寒さが増してきましたが、体調管理に気を付けて頑張っていきましょう!