更新日:2025年12月23日
群馬県産の果樹への理解を深め、多くの方に広める活動「ぐんまのフルーツ広報大使」の活動。
先日は柿の収穫体験についてご報告しましたが(https://www.kiryu-u.ac.jp/blog-all/blog-nutrition/58766.html)
今回は柿の加工体験についてリポートします。

今回も体験にご協力いただいたのは、大学近隣で「高橋果樹園」を営まれている高橋さん。
2回目の訪問ということもあり、高橋さんも栄養学科3年生の学生4人も、和やかな雰囲気でスタート!
まずは干し柿づくり。
丸ごと皮をむき、つるすためのひもを枝に結び付け、干していきます。
学生たちは干し柿に使う渋柿の皮をむいていくのですが、
むいてもむいてもなくならない柿、、、
教員も手伝って5名でむいていきましたが、一生分むいたと思うくらいの大量の柿でした。
皮を残さないよう丁寧に、そしてへたの際まできれいにむく必要があり、
普段から包丁の扱いに慣れていても手が疲れる作業です。
改めて手作りの大変さを実感しました。

その後、むいた柿をひもに4個ずつ結び付けていきます。
へたに残る枝部分にうまく引っ掛けるコツを教わったものの、
「結べた!」と思っても外れてしまったり、枝が短いと時間がかかったりと、悪戦苦闘。
高橋さんの熟練の技に感服です。
続いて柿チップ作りの体験ですが、やはり最初はひたすら柿の皮をむきます。
干し柿と異なるのは、むいた後にへたの部分を切り落とすこと。
そして丸のまま1cm弱ぐらいの厚さにスライスします。
意外と薄くなくて切りやすいかなと思ったものの、種に引っかかってうまくスライスできません。
種はスライスした後にすべて丁寧に取っていく必要があり、思った以上に時間と力が必要な作業です。

スライスしたら乾燥機専用のかごに重ならないように並べていきます。
大きなかご3枚分になりました!

機械にセットした後、60℃で9時間乾燥機にかけていただきました。
できあがりが楽しみなのですが、この後授業もあるため、完成品の確認は高橋さんにお願いすることになりました。
さて、干し柿の方は各自で持ち帰り、自宅に干して仕上げることになりました。
干すと言っても干しっぱなしではおいしい干し柿にはならないと高橋さんに教えていただき、驚く学生たち。
どのように干していくかというと、まず1週間は寒風にさらした後、柿を「おいしくなあれ」と願いながら(!)揉むそうです。
そしてまた1週間ほどたったら再度揉み、白く粉を吹いて好みの柔らかさになってきたら完成なのだそう。
この揉む作業は、熟成を早め、ほどよい食感の干し柿に仕上げるために重要な作業だとのことで、
自宅で揉み作業をする練習として、高橋さんが干している1週間目の干し柿を使ってレクチャーしていただきました。

指の腹で柿全体を丁寧に揉んでいく作業は思った以上に指に力が必要で、やはり大変な作業です。
高い位置のものでは上腕部も疲労してくるので、苦労して作られていることをひしひしと感じる機会となりました。
しかしおいしい干し柿のため、学生たちはがんばって揉み揉みとがんばりました!

最後に高橋さんが作ってくださっていた干し柿や柿チップなどをお土産にプレゼントしていただきました。
2回にわたりお世話になり、ありがとうございました。
学生からのコメントも紹介します。
「柿チップや干し柿づくりを実際に体験したことで、柿は生で食べるだけでなく様々な形に加工して美味しく食べられることを実感しました。
さらに、おいしく仕上げるための工程やその工夫について直接お話を聞くことができとても貴重な経験になりました。」
「しゃべるのも忘れて、もくもくと柿の皮を剥いていきました。目の前の柿がどんどんきれいになっていくのが楽しすぎて、達成感がありました。
干し柿も揉む作業が、丁寧かつ力のいる作業で、おいしくするための見えない努力があると感じました。」
「干し柿や柿チップ作りを体験してみて、想像していたよりもっと体力のいる作業だと学べました。
また、一つひとつ丁寧に手作業で行われていることでおいしく作ることができているのだと分かりました。」
「柿チップと干し柿は機械ではなく、ひとつひとつ人の手で仕上げられているとわかり、とても驚きました。
実際に作業を行い、その大変さがわかり、農家さんのすごさが身に染みました。とても良い体験をさせていただき、ありがとうございました。」

「ぐんまのフルーツ広報大使」の活動を通して、地域に根付いた果樹の生産現場を知り、
農家の方々が大切に育て、消費者の方を思って丹精込めて作っていることを実感しています。
ブログなどの発信を通して、こういった想いの詰まった群馬県のフルーツの魅力をもっと広めていきたいと思っています。
また、改めて食に携わる専門職である管理栄養士を目指す学生たちにとって、意義ある活動だとも感じています。
みなさんもぜひ群馬県のフルーツを食べて、おいしさを実感してみてくださいね。